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こころの筋力トレーニング

こころの筋力トレーニング

浅海明子

出版社:
イカロス出版
判型:
四六判
ページ数:
186ページ
発売日:
2016/09/16 

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生死に関わる「キラーストレス」が知られるようになり、職場のストレスチェックも始まって、メンタルヘルスへの関心は社会的にも大きく高まっている。ただしストレスチェックの最大の問題は、自分を客観的に見る力がないと結果の信頼性が低くなること。ストレス状態を正確に判断できないと、対策やセルフケアの効果が出ないばかりか、状態を悪化させることになりかねない。
 自分のこころの状態を客観的に見る力を養うには、「ネガティブな感情や感覚」のキャッチ力がカギ。これを高めるのが、本書が提唱する「こころの筋トレ」だ。
 著者は、高松市内でカウンセリングセンターを営む臨床心理士として、日々さまざまな患者と向き合いながら、総務省消防庁緊急時メンタルサポートチームのメンバーとして東日本大震災の保安職員らのストレスケアに携わってきた。また消防職団員、海上保安官、保健師、看護師、市町村職員などに向けたメンタルヘルスのセミナー講師を年20回近く務めている。「人を守る・ケアする」こうした職種では、一般の人々より「我慢する」「ストレスをなかったことにする」傾向が強くなりがち。それが、こころの機能不全を引き起こし、本人や周囲に深刻な影響を及ぼす事例を数多く見てきた経験から、著者は機能不全なこころの仕組みを「感情の蓋付きマンホール」という理解しやすいイメージで解き明かしていく。
 こころの筋トレは、まず自分や相手の感情マンホールに「気づく」ことから始まる。そして、そのメカニズムを「知る」。ここまで行えれば状況は大きく変わると著者は言う。さらに腰を据えて「メンテナンス」し、最後に「蓋を柔軟に開け閉めできる筋力をつける」。ストレスやトラウマに向き合えるだけの「こころの筋力」をつけて、本物のタフネスを手に入れたい人のための本。


STAGE 1
感情の「蓋付きマンホール」に気づく
感情マンホールって何?
「感情」と「思考」
ふだんは隠されているもの
感情マンホールの蓋=思考
放置が引き起こす悪影響
感情マンホールの点検
“イライラ”の中身
コミュニケーションギャップとパワハラ
「気にしない」の刃
〈環状島モデル〉

STAGE 2
蓋のしくみを知る
蓋が閉まるカラクリ
価値観の〈押し売り〉
ストレスとトラウマ
トラウマ反応は正常さの現れ
トラウマと感情マンホール
ボディブローのようなストレス
長期的なストレスは気づきにくい

STAGE 3
蓋と中身をメンテナンスする
感情マンホールの蓋を開くために
安心感と安全感覚
「気にするな」が人を追い詰めるわけ
「肯定され」「受容される」とは?
相手が話したくなる場づくり
価値観の押しつけはなぜ起こる?
他人に変化を起こす方法
人それぞれに必要な価値観
話を聞くテクニックとは?
トラウマと向き合うとき

STAGE 4
蓋を鍛えてタフになる
「あたりまえ」の世界を崩すとき
なぜ自分がされたことをくり返すのか
これまでの価値観を見直す作業
あとがき/柔軟さは、タフな人になる第一歩