- 国鉄食堂車の繁盛記
もう30年近く前の国鉄時代、あこがれの特急・急行列車の長い長い編成の真ん中で、プーンといい匂いをたてていた車両……コックさんとウェイトレスさんの乗っていた車両。そう、食堂車だ。
在来線でも特急といえば食堂車が付いているのが当たり前、あのころはテーブルで温かい食事をとることができた。
この本では、鉄道ファン的な見地から、食堂車の構造上のポイントを中心に解説している。このため、実際に運行に携わった実務者や食堂車関係の皆さん、あるいは車両系列研究を極めたファンの方には物足りないかもしれない。しかし一方で、食堂車が存在したどの車両系列においても、食堂車部分について解説した使える虎の巻として使える本になっていると思う。今となっては二度と体験できない定期列車の食堂車サービスの内容について簡単に解説した本として、お手元に置いていただければ幸いである。
それでは、時計の針を40年＋α戻して、出発進行！
岩成政和 著
