- なぜ日本に古墳時代が成立したのか、
なぜ巨大な複合形古墳(※)の築造が可能だったのか……
中国漢代の先進測量・土木技術「方格法」の観点から、
全国の前方後円墳の設計を詳細に分析・検討し、
日本の古墳時代の成立の謎に迫る。
これまでの古墳設計研究をくつがえす1冊。
※複合形古墳とは、前方後円墳、前方後方墳、双方中円墳など、複数の図形から成る古墳の総称。
方格法の渡来と複合形古墳の出現|築地書館|椚國男
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はじめに
序章 謎を秘める纒向古墳群
三輪山麓の出現期古墳/纒向石塚古墳の発掘/古墳か?墳丘墓か?/「纒向型前方後円墳」
第Ⅰ部 竪穴住居の設計から古墳の設計へ
一章 竪穴住居の設計研究
研究のキッカケ/測量図の検討/T字形設計基準線と柱穴位置/四〇歳の初論文とその後
二章 前方後円墳の設計法と設計型
設計基準線の位置/三設計型と墳丘長八分比設計/三設計型古墳の検討例/三設計型と古墳群
三章 中国の考古資料
中国尺の使用と高さの位置決定法/漢代の石製棋盤と地図/画像石の角度定木とコンパス
四章 三設計型の成立と細分化と分布
三設計型古墳の成因と変化/三設計型古墳の細分型と編年/三設計型古墳の全国的分布/CD別の設計型分布
五章 設計型からみた畿内の古墳時代
奈良県と大阪府の主要古墳一覧/日葉酢媛陵型古墳時代/応神・仁徳陵型古墳時代
六章 設計型からみた関東の古墳時代
関東平野の古墳分布/三設計型古墳の分布状況/設計型からみた各地の様相/歴史への接近
七章 各地方の特色と問題点
九州/中国・四国/近畿/中部/東北
第Ⅱ部 纒向型前方後円墳と方格法の渡来
八章 纒向古墳群との出合い
小さな図で知った纒向型古墳/神門4号墳も八分比設計/纒向石塚古墳の検討/『前方後円墳集成』で知った四基/墳形の図上復元と作図法/作図法の三分類と築造期/戻ってきた論文原稿
九章 纒向古墳群と箸墓古墳
箸墓古墳とホケノ山古墳の距離/纒向古墳群の位置決定法/纒向古墳群のなかの箸墓古墳
一〇章 纒向型前方後円墳の全国的分布(一)
各地にあった纒向型古墳/分布の特色と問題点/瀬戸内海東半沿岸勢力圏/正円型と連弧型(纒向型)/明らかになってきたこと
一一章 纒向型前方後円墳の全国的分布(二)
中部/九州/関東・東北/日本列島全域の分布
一二章 纒向型前方後円墳の出現と広がり
纒向型前方後円墳の出現/「方格法」の渡来と受容/箸墓古墳と吉備の出現期古墳/纒向勢力の成立と歴史的意義
第Ⅲ部 畿内三大古墳群の形成と歴史
一三章 佐紀・盾列古墳群の形成
位置決定法の再検討/纒向古墳群との比較/仁徳陵型の誕生地かも/佐紀・盾列古墳群は墳形年代尺
一四章 古市古墳群の形成
位置決定法の再検討/佐紀・盾列との比較と問題点
一五章 百舌鳥古墳群の形成
位置決定法の再検討/ニサンザイ古墳につづく古墳は?/関東に多い仁徳陵型古墳
一六章 三大古墳群の歴史への接近
佐紀・盾列勢力/古市勢力/百舌鳥勢力
第Ⅳ部 古代の土木設計を追って
一七章 中心角とモノサシを使った弥生住居
南関東の胴張り隅円長方形住居/考古学との出合い/戸板女子短大内遺跡での発見!/円弧連結形住居の分類と直線化/中心角による長方形の規格化/円と中心点・天円地方観・心柱めぐり
一八章 方格法の渡来と広がり
あいつぐ築造企画論/方眼設計法と「方格法」の出合い/「方格法」の創始者張衡と裴秀の六原則/「方格法」の渡来期/私と方格図法/組み合わせ使用と複合形文化
終章 獲物を追う猟人のごとく
古墳の設計研究をはじめたころ/上田説への疑問/円にとらわれた他説/前方後円墳の起源説/纒向型前方後円墳の援軍/方格法の普及は技術革新/古墳時代を成立させたもの/ふたたび纒向古墳群へ
おわりに
参考文献
古墳名索引
事項索引